前回の更新で掲載しました大型蛇の考察ですが、今回は今人気のワニ。
人気と書くのはいささか抵抗は有るが、ワニの流通がここ最近多い。
ワニに強いショップが出来たせいもあると思われます。
【ワニの飼育】
ショップにストックされているものはせいぜい1m程。
ワニの飼育を考え、どんなものかとショップに行けばベビーがストックされていて
飼いたいの一心で許可を取得、晴れて購入となるのはよくあること。
後々の事は考えず「お迎えしました!」とSNSで報告。
大蛇と違い水物飼育はかなり大変で大蛇飼育より覚悟が必要になります。
ケージ・・・前回も記載しましたが現在の特定動物飼養許可の発行には【終生飼育】が前提での発行となります。
最低でも3000×2500×1500(コビトカイマンなら)は必要。
ブラジルカイマン、メガネカイマンなら更に広さが必要になる。
イリエなんて相当なスペースが必要で設備も大変なんで個人飼育はほぼ無理です。
有名な方の飼育設備をそのまま譲って頂いても仕事を持っていれば飼育は無理。
あの方だから飼育が出来るんです。 あれ程の愛情と情熱が必要になります。
給排水・・・ベビーの頃は水道の蛇口にホースを付けて給水は可能です。(温水機能付き) 大きくなったら追いつきません。 動物は必ず排泄します。
大型種になると排泄の量も半端なく多く、チマチマ排水してられません。
ワニの飼育には給排水設備が必ず必要になってきます。
エサ・・・業務スーパーのブラジル産若鳥2kパック(冷凍)で飼育は出来るが血抜きされた物を餌として与えるのは不安。 そうするとブロイラーやウサギ、豚になる。
大型蛇と同様、餌の確保も大変になりコストもかかります。
ケージの堅牢性・・・最近は自作のケージで申請する方が多いらしいが、素人が製作するケージには堅牢性はほぼ無い・・・中にはちゃんと強度計算して自作する人もいますが、自作ケージが多い。 なぜか・・・安いから。
特定動物を飼育する上で設備費を節約するなら最初から飼育は諦めましょう。
成長に伴ってケージの作り直しを行わないといけなくなります。
ワニのケージは堅牢性が重要になります。
尚且つ給排水もちゃんと確認され、お世話時の安全性も確保しないといけませんので、
かなり厳しい検査となります。
ワニが15万前後で買えても飼育設備に30万以上かかります・・・多分。
ベビーサイズで飼育開始します! と自治体に行けば市販のケージでも許可は出てましたが、現在はワニ自体の申請受付を行っていない自治体も多数あります。
今からは相当自治体からの条件が付くと思います。
危険度・・・触れません。 当たり前ですが、触らないでください。
ワニは咬んだ瞬間に捻りの動作が入ります。 誤って指を噛まれたらちぎれます。
トングで給餌してもトングごと持っていかれます。
以前、シャムワニの引き上げに同行させてもらったが、歯に少し指が当たっただけで
見事に切れてました。 ベビー時ならまだしも、50㎝を超えたら絶対触れません。
日常の電気代に加え水道代も乗ってくるので飼育コストはものすごく高く、水物なので
メンテナンスもかなり大変になります。
よくお考えの上、ご相談ください。